《 R 》 クォーターパネルとは??

クォーターパネルまたはサイドパネルリヤフェンダーともいいます。 このパネルは車体本体の一部になり、他のパネルと違って取り外して交換ということが出来ません。 相当な凹み、破損を負ってしまい、鈑金作業による修復不可能な場合には交換せざるえませんが、この場合にはそのクォータパネルを切断して新しいパネルを熔接するという作業になります。 その際には、リヤガラス、内張り等の脱着などもあり、かなり大がかりな、そして費用も当然高額なものになります。

今回、このクォーターパネルを取り上げたのは、これは、大変厄介なパネルで、よく擦ったり、ぶつけたりする箇所なんです。特に、左側リヤ-ドア、クォーターパネル、リヤ-バンバーの3パネルは定番のコースになっていて、弊社に入庫してくるクルマの60%以上がこの3パネル損傷となっています。

ボンネット、ドア、バンバー等々は損傷が大きく修理が出来ない場合は中古パーツもしくは新品パーツ等で簡単に交換できますが、クォーターパネルだけは技量のある職人さんに託して、出来ることなら鈑金作業で修復出来ればベストなんですが・・・・
高額な費用面もそうですが、このパネルを”交換”作業にしてしまうと、後々まで”車歴”に大きく影響してくることも知っておいてもらいたいのです。

デイラーでは、このパネルをいとも簡単に ”交換”という見積を提示するようですが、これはどうしても理解できません。  大切なお客様の愛車の価値が下がることが分かっていて、敢えて、費用の高いこの作業を選択することはフロントマンの誠意を疑いたくなるのですが・・・・・?

もちろん、”鈑金による修復”を希望しても、現場の職人さんがそれを請けてくれなければ出来ません。
たとえば、下記の状態の凹みです。   鈑金での修復は無理ということで職人さんからは×出しとなりました。  職人さんはその凹みが完璧に復元できるかどうか判断の上で決めるのです。

DSC03133 クォーターパネルの損傷が鈑金でいけるか、交換かを判断するのは最終的に現場の職人さんになりますが、心情的には 完璧に元通りになるのであれば、愛車のためにも、費用面でも、板金修復作業でいくというのがベストなんですが・・・・・ハイ


台風のつめ跡!!

台風15号が通り過ぎて行き、各地に甚大な被害をもたらしました。関東地方は雨よりも強風の猛威をうけて、過去に余、記憶にない脅威と恐怖の時間を過ごしました。

当店の看板は倒れ、工場の大型シャッターは一部はずれてしまい、その修復に強風と大雨の中、おおわらわの状態でした。 当日、納車予定のクルマはすべてキャンセルとなり営業所と工場では納車待ちのクルマが何台もありましたので大変心配しながら台風の通過を待ちました。

台風一過は晴天となりましたが、店にはこの台風による”愛車”の損傷事故の問合せ、来店が相次ぎました。
隣のアパートより木材の破片が直撃してクォータパネル(リヤフェンダー)が大きく凹み、交換せざるをえないクルマ(保険対応)・・・、駐車場に恐らく、トタンみたいなモノが飛んできて、ルーフを中心に薄いスリキズ等を負ったクルマ・・・、隣家のフェンスが倒れてフェンダーの凹みができたクルマ等々、数々のクルマが来店してきました。

保険で対応できるケースはまだしも、実費を自己負担しければならない方々は突然のこの出費に、台風の猛威による被害の一端を見せつけられた感じです。

この被害を負ったクルマの中で、数か所に薄いスリキズが付いて、もしかしたら、”磨き”でいけるかもしれないというクルマがありました。 キズを負っているパネルに”塗装”を施すとなると、相当の費用と時間もかかります。

「完璧に、ということはお約束できませんが、ある程度、この傷を”磨き”で無くすことが出来るかもしれません。」   このようなご提案することがあります。、実際にやってみないと何とも言えないのですが・・・・・・。 

特殊な”溶剤”でその個所をふきとり、数種類のコンパンド等で磨いていき、キズが薄まれば元の艶を取り戻すための仕上をして終了します。  ”クリアー塗膜”(塗膜の上に覆っている透明の塗膜)の上に付いているキズであれば殆んどこの方法で元の状態に戻ります。

幸いにして、このお客様の愛車は綺麗に仕上りました。 一時、がっかりした状態で来店なされて、この方法での修復を疑心暗鬼でお預けになったのですが、大変喜んでいただき、こちらもホットした次第ですが・・・・。 ハイ!!


タイヤ磨き!!

修理個所が完了して、洗車、ルームクリーニング等の作業はフロントマンの仕事です。 工場のフロントマンによって綺麗に仕上げられてきます。

時々、納車が重なったり、忙しい時とか、ポリマーコーティングの際には営業所でも”洗車”作業は行っています。   自分はこの洗車が大好きなんです。!! (ホントに・・・)

お客様にもお薦めしているくらいですから、この運動量は抜群で全身を使います。
高脂血症の身で、ウオーキングと、この洗車さえ、真面目にやっておれば、その”数値”は下がってくると勝手に思い込んで日々励んでいるんですが・・・・・・??

自分は”洗車”に対してこだわりをもっています。 自動車業界で40年以上になりますが、最初に教わったことが洗車でした。  「足元から磨け」・・・という教えだけは未だに体に沁み込んでいます。

クルマのタイヤは絶対妥協せず磨き込みます。どんなに車体ボディが綺麗になっていてもタイヤが汚れていては”仕上り”になりません。タワシに洗剤を付けてひたすら洗う、この磨き込みが自分としては一番体力を使いますが、いつも自己満足に浸っています。

クルマを購入してから、洗車はともかく、タイヤを自分の手で一度も洗ったことのない”クルマ”に出会うとちょっと悲しい気持ちになりますが・・・・、そんな”タイヤ”に出会うと、なぜか力んで磨き込んでしまうのです。・・・・・・・・・  案の定、オーナーは気がつかなかったみたいですが・・・・・・ハイ!


”評価点”の続き・・・・

前回の『評価点の妙』はこの本題への序段ですので、前回をお読みになってください・・・・

愛車を損傷等々で修復入庫なさる際に、この評価点に対する認識をもってほしいのです。 特に、保険扱の高年式車で、過失事故ではなく相手側の対物保険や、自損事故等で車両保険での場合、自己負担がないゆえ、その損傷個所を直さず(板金、塗装せず、)パネル自体の交換を希望する方が意外と多いのです。

本ホームページの”愛車診断”でも謳っていますが、パネルの交換は見る人間(査定士)によって、すぐに判ります。もちろん、愛車の損傷に板金、塗装を施すことも同様に、愛車の価値減価につがることを認識して下さい。

将来、貴方の愛車が下取、買取等々にて査定士の評価を受ける際に、”交換”もしくは”板金/塗装”の箇所は目敏く見つけ出され、価値減価として減点評価をされます。

ここで、お話したいところは、価値減価のランクの意味なんです。
単なる、”板金/塗装”した補修であっても減点評価はされますが、その減点幅は0.5程度です。これが、”交換”となりますと1~1.5となり、”パネル”によっては修復歴車”R”という評価をされる場合もあります。 

オークション出品の評価点でR点は大変低い評価で、買う側(落札店側)からすると買い控えるか、かなりの減額した入札額でなければ手を出さないクルマ”ということになります。

愛車のキズ、凹み修復時にそのクルマの価値を損ねるような修理をするべきではないと常々ご提言申し上げております。

 

 


”評価点”の妙!??

「妙」を広辞苑で調べると、《 いうにいわれるほど、すぐれていること。  甚だ巧みなこと。・・・・》とある。
クルマのオークション(AA)出品に際して、公認の”査定士”(検査員)が評価する評価点というものがあるんです。

自分もその査定士の資格をもっていますが、クルマの販売、買取、下取等々を業とするものは、古物商許可証とともに資格所持しておかなければならないものであるが、AA会場おいて査定評価する査定士(検査員)はプロの域に達していてレベルが違います。

恐らく、一日、一人の検査員が200~300台以上の査定評価をするのではないかと思われが、これは正に甚だ巧みな技といっていい、この”評価点”にもとずき、AA会場では出品店VS落札店の攻防が繰り広げられるからです。

評価点はS点(新古車)、そして6点を最高点として最低1点まで、事故修復歴車 R点という外装ランクと、   A点~E点までの内装ランクなっており、各AA会場独自の評価基準のもとで査定士による評価点検査が行われているのです。

出店する側からすれば、当然、高い評価点を臨むべき加修、磨き、クリーニング等の作業に励むことになります。  この評価点がオークションでのポス応札の加減を左右することは言うまでもありません。

何か、この加修、磨き、クリーニング等の作業等が査定士(検査員)に対して、媚を売るような感じがしてならないのですが・・・? かなり、意気込んで仕上げた”出品車”をAA会場に搬入した後、評価点を成績表を見る感じになるのはなぜでしょうかね・・・・・