No. 267  調色とボカシの妙??

塗装職人にとって、調色とボカシの技術はもっとも 経験 ”がものいう、そして センス ”表現できる 技 の一つです。
このが卓越していないと、一パネルだけの塗装であっても両隣(左右)パネルのボカシ、もしくは側面パネル全てを塗装するような状態になってしまいます。   この調色のを発揮した一つの事例がありました。

調色 色合わせの技!!

先日、入庫したキューブ、 左フェンダー交換、フロントバンバー脱着、修理、塗装という修復作業での入庫です。 車色はガンメタ(カラーNO、K21)  塗装範囲はフェンダー1/1  Fバンバー1/2 塗装となっています。
フェンダーもバンバーも完璧な仕上りを見せていますが・・・・・・( ボンネット、フロントピラーは塗装していません。 )
   画像の様な、フェンダーと左フロントドアとの色の違いが明らかに生じたのです。 ??

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フェンダーと左Fドアとの色の違いが明らかに解かります。

ここで、注目して頂きたいのは、 ”フロントピラーの色”
なんです。 
この箇所が新車から一度も手を入れていない(塗装していない箇所なんです。)
左Fドア側の方が濃く黒っぽくなっています。

ここは、過去にBP(鈑金塗装修理)を行っていて、その色合わせが濃い目になっているからなんです。
職人さんはこの ”ピラー” の色を基調にして ”調色” を行ったのです。

結果、ピラー、フェンダー、ボンネット、Fバンバーはこの”ガンメタ色”の違和感ない色合わせとなっているのですが・・・・・

 

当然、この状態ではお客様に納車することは出来ません。 この度の調色の技は間違ってはいませんが・・・・
(当該車は、左フロントドアをどちらかで塗装修理した時に、フェンダー、ピラー等との調色に誤差あったと思われます。 またその他パネルも過去に塗装歴あり、その都度調色を行っている訳です。)

フェンダー色左フロントドア色を 合わせるしかありません。 
フェンダー色に合わせるということは左側面(リヤドア、そしてクォータパネルまで・・・)全ての塗装に及ぶことになりかねませんが・・・・・、そこで塗装職人のボカシの技量が問われることになりました。

結果、左フロントドアの半分辺りから”ボカシ”を入れ始めて、リヤドアまで塗装をせずに、このフェンダーとフロントドアの色の違和感は無くなりました。 あいにく、この”完了”箇所の画像を収めることなく納車してしまいましたので、後日、ご来店の機会がありましたらその画像を撮らせていただきます。

もちろん、お客様にはこの工程の経緯を説明して納得いただいての納車となりました。  ハイ!!


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