No. 236  冠水車!!

各地に大雨洪水災害、そして、土砂災害等の報道が毎日のように流されております。 これらの報道画像には必ずと言っていい位クルマが冠水している画面がでてきます。 この画面を見るたびに思わず声をあげてしまいます

先般の広島での大規模な洪水、そして土砂災害でも、多くの尊い人命が奪われ、家屋は倒損壊いたし、そして、地方においては市民にとっては欠かせない”足”である愛車が冠水、または土砂によって失われました。 幸いにも、私共が住む神奈川県はそれほど甚大な被害にはならず、一先安心はしておりますが、災害の遭われた多くの皆さまには心からお悔やみ、お見舞い申し上げます。

  先般の大雨で、当地域でも所々で一時的に道路が浸水して冠水車が発生したようです。 整備士によると、エンジンルーム内にある”エアクリーナー”の空気の吸込み口から空気と一緒に水を吸いこんでしまうと、エンジンは液体(水分)は圧縮できず、その機構に大きな障害となってしまう場合があるということです。

これは、道路の水位がエンジンルーム内のエアクリーナー近くまで及んだ場合にはその可能性があるということです。また、自車の前方を走行中のクルマ、そして対向車線のクルマが放った大きな水しぶきがエンジンルーム内に浸水した場合でも同じ事態になる可能性があるということです。

たまたま、当店にも、このケースでエンジンが停止してしまいレッカー搬送されてクルマが正にこの事態に陥ってしまったのです。 完全にエンジンのコンロッドまでが曲がってしまい、エンジン、”OH”か”交換”という最悪の事態になりました。

ユーザーはリビルトエンジンの交換の選択をして3週間程の時間を要して先日納車いたしました。 ちなみに、ユーザーには多大な費用のご負担をいただくことになりました。

冠水車とは、車内のある一定の部位まで浸水すると冠水車として査定上認定されます。これは、車内のコンピューター関係装置等々が収納されている箇所が浸水で侵された場合、最新機能を搭載したクルマはその機能すべてが喪失されることも意味します。 冠水認定車はこれに生じたすべての不具合箇所を修理修復しても、一般流通の販売経路においてはこの認定を告知しなければなりません。

報道画面に映る冠水車を見て、思わず声をあげてしまう!!その心境は解っていただけたでしょうか・・・・ハイ!!

  ●注 コンロッドとは・・・エンジンのピストンとクランクシャフトを連結する連結棒です。


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