№689回    シニアの人々・・・

平成16年に新車で購入なされて以来20年近いお付き合いをさせていただいておりますお客様が ”9回目” の車検のため入庫なされました。  
当年とって80歳を迎えられる御仁は未だ現役でお勤めになっておられます。
前回車検で足回り等々が経年劣化しておりましたが、次回車検迄何とか行けそうということで今回の車検では相当額の交換、整備費用を覚悟なされての入庫となったのです。

工場に入庫後、全ての検査チェックを終えて、概算額で40万円前後の ”見積書” がFAXされてきました。担当整備士が語るのには、「年式、走行距離数、内外装の状態からして”継続車検”はお勧めしがたい」とのことです。

実は、本年をもって退職することになっていたので、これを契機にクルマは処分するつもりでいたそうです。会社からどうしてもあと1年間だけ務めてもらえないかと哀願されて退職が来年3月迄延長となったことで今回の車検を受けようとなった訳です。

結局、”愛車”への思入れはありましたが、”車検” は思い悩んで漸く”廃車処分”を決断したのです。
しかし数日後、通勤時には欠かせないマイカーを失って電車通勤となった訳ですが、高齢者ほど クルマ は生活習慣、環境に深く関わりあいをもつことを実感したそうです。

たまたま他の営業所で 年式は古いですが、小走行車、コンパクトで良好なクルマが ”買取” で入庫したと連絡がありました。
85歳になるご年配の方が今月 ”車検” が切れるのを契機に愛車を手放すということでした。
22年式ですが、新車からワンオーナーで未だ走行距離数12,800㎞、内外装とも良好なクルマです。
即日、この話をお客様に連絡すると、1年だけ乗るには十分過ぎるクルマだと大変に喜んで現車も見ずに”即決”してくれました。

気が付くと、本年75歳になる老いた営業マンが、 80歳になるお客様に、85歳まで乗られた御仁の ”愛車” を売り渡す役目をしたことになった訳です。!!   ハイ!!

 

 

 

 

 

 


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