No. 500回   500回を機に・・・・

拙劣な ”ブログ” も500回にもわたって ”書き込み” していると、意外と恥じらいもなくなってしまいましたが、ここで改めて読み返してみると赤面することが多々ございます。 当初、日々の業務日誌的な書き込みからスタートして、いつの間にかコラム風な語りに変形してしまいましたが・・・・

ここで、500回を機に、自身50年にもわたって携わってきた 『中古車販売の変遷』 について語ろうかと思います。 ちょっと大袈裟ですが、お付合い頂ければ幸いです


1960年代の半世紀前、マイカーブームの勃興期に、ある人との運命の出逢いによって自動車の販売という職に就いたのです。


まだまだ、マイカーをもっている家庭はごくまれで、若者は、マイカーをもつことを目標に一生懸命に働いてそのサラリーを全て注ぎ込んでいた時代です。 その時代にクルマを売る仕事に就くということはそれなりの憧れをを抱いていたようにおもいます。

小生が出逢った”其の人”はその当時、新車販売のトップセールスマンでありながら、マーカーブーム到来を確信して ”中古車販売の店” を独立して立ち上げようとしていた人です。
其の人の言葉を信じて、販売店の旗揚げの一員としてその業界に踏みいれたのです。 21歳のときです。

新車販売がどんどん伸びて行くなかで、カーディラーはその”下取車”の処分を模索していた時代でした。
新車販売で得た ”利益の塊” が在庫として置き場を埋めるようになったのです。 各ディーラーは広大な敷地にその下取車を移して、専従の担当者をおいてこの下取車を手際よく捌くことが大切な仕事となっていたのです。  ≪業販システム≫

この新車ディーラーの業販システムに呼応したかのように中古車販売業者が次々と生まれて行ったのです。


高度成長期おいて、自動車免許証を取得して、サラリーマンになれば誰でもマイカーをもちたいというごく当たり前の願望とその感覚がこのブームの発端となったのです。  まずは、中古車でもよいからマイカーを求めようとする風潮が沸き上がるのは当然なことでした。
この時期に、幹線道路沿いに空き地さえあれば ”中古車業者” が雨後のタケノコのように点在するようになりその販売競争も次第に激しくなっていったのです。

展示場(100坪~200坪程度)に展示した ”中古車” は見る見るうちに捌けていったのです。
  ”中古車販売店” の仕入担当者は毎日のようにディーラーの中古車部(置き場)に行ってはその店に見合うクルマを選別してディーラー”業販担当者”と丁々発止のやりとりをかわしたのです。 この当時はその担当者といかに上手な付き合いををするかによって ”その仕入値” が変った時代でもありました。

この中古車流通に乗じて業界には様々な新しい組織が生まれてきたのです。  まず、中古車協同組合ができ、その組合によるオークションが開催されます。(現在のオークションの奔りとなります。) この同時期、中古車販売は店舗を構えて直販売する小売店、そした大量に在庫を抱えて小売店に卸す業販店という区分ができていったのです。


 

更に、中古車流通に新しいシステムの波がきました。 新たに企業系AAが生まれてきたのです。 そして仕入市場の過当競争が高まる中、中古車販売店は、ユーザーから直接、愛車を買取るシステムが徐々に広がっていったのです。 中古車需要は供給を上回る時代が永きにわったて続いたのです。

その後、 企業系AA、そしてディーラー系AAも参入して、オークション(AA)事業は中古車流通の分野においてはゆるがない仕入市場(企業)として確立してきたのです。  同時に、個人買取もシステム化した大型専門店が乱立するなか、ユーザーの下取、買取の意識が大きく変って来たのです。 

この時期に至って、ディーラーでの ”下取車” の≪業販システム≫は崩壊していったのです。 
中古車業界はオークション(AA)企業買取システムがリンクした新しい中古車流通形態へと大きく様変わりしていったのです。


 

この変遷の根底には、若者のクルマ離れと新車販売の減少がその一因として上げられます。
 新車ディーラーも収益確保めざして新たに中古車販売戦略を展開してきたのです。
新車販売を収益源としていたディーラー経営は新車販売以外に中古車販売、整備、鈑金/塗装にも収益面で大きなウエートを掛けてきたのです。
中古車専業店もクルマが売れない時代へと徐々に移行するなか 相思相愛の仲であった新車ディーラーとの関係も希薄になりました。
中古車販売の初期には、ディーラーの下取車を捌く受け皿として 協力関係にあったのが、今や強力な ”競争相手” として立ちはだかることとなったのです。

かって、中古車販売で繁盛を極めたこの業界も、今や一部大型店とディーラー直営店に市場を網羅されているのが現状です。  そして、かっての店頭販売からネットによる情報販売にすばやく転換して小規模ながらこの業界で善戦している方々もいるのが実情です。


50年前、・・・「 青年がマイカーをもつことを目標に一生懸命にはたらいた時代 」 にこの業界に身を投じて、今やマイカー優先志向のユーザーは過去の遺物なってしまいましたが・・・・、その時代の商売盛衰をなつかしく思いながらも、今も、しぶとくこの業界の末端で 大好きな自動車のお仕事をさせていただいております。  
体力と気力とそして笑顔が続くかぎり、守り続けた”信念”のもとで頑張りますのでよろしくお願い致します。    ハイ!!    

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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