No. 542回   ”あおり運転”の要因を考える

先日、ワイドショーで ”あおり運転” にあった被害者側が撮った恐怖の”15分間”の映像が公開されました。
大型貨物トラックの執拗なまでのあおり運転、そしてそのドライバーが被害者のクルマに暴行を加えた一部始終のシーンが生々しく再現されていました。
なぜ、ドライバーがあそこまで凶暴になるのか? その異常行動心理に疑問を呈する方が多いと思うのです。

小生も毎日運転をしていて、其々の ドライバーでしか理解できない心情  がこのような常軌を逸する行動に移行する ”要因” になることを感じます。  少なくとも、長いドライバー歴があれば、このあおり運転の加害者、被害者、両者の”心情” は察することができると思うのですが・・・・  
たとえ、加害者側になって実行動に出た場合でも理性と社会的道義を考えれば、”クラクション” を鳴らしたり、社内で暴言を吐くとこまでが限度だと思うのですが・・・・・
≪”注”  クラクションの使用は道交法では、・見通しのきかない交差点や、道路の曲がり角  ・危険を防止するためやむを得ない場合、 また、「警音鳴らせ」の道路標識等により指定された場所以外では鳴らしてはいけないそうです。 むやみなクラクション鳴らしは違反行為となりますよ・・・?≫

では、 その”要因” とは・・・・。
まず、今回のように大型トラック(トレーラー等々)ドライバーの場合です。 その車両重量、積載物等々でその発進してから一定のスピードに乗るまでの”行程”が乗用車などと違います。(特にマニュアル車の場合などは)
そして、停止するときも早めのブレーキングをかけて制動しければなりません。 一般道路、特に高速道路において通常のスピードでの走行中に止む無くブレーキを踏んで減速を余儀なくさせられる事は決して心地よいことではありません。(もちろん、乗用車でも同じですが) 

特に長距離運転をしているドライバーは疲労、ストレスをかかえている運転中にこのような些細な ”ブレーキング” 一つでも気に障りその感情が爆発する可能性はあると思うのです。
今回の事件のように、側道からの合流地点で進入されたクルマに対して止む無くブレーキを踏まされた状況(その点の詳細は不明ですが) がその要因だった可能性もあります。

一般車両、乗用車でも 2、3車線幹線道路で追い越し車線を制限速度内で走行中の”クルマ”や、 急な車線変更などで割り込んでくるような”クルマ”なども、”後続車”のドライバーにはかなりの不快感をあたえることになります。
当店の前の交差点で信号の変わり目、何らかのことで憤慨をして ”クルマ” がホーン鳴らしたり、罵声を浴びせている光景は日常茶飯事です。

 

この加害者側を弁護する気は毛頭ありませんが、様々なドライバーと道路上で行き交うなかで、そのドライバーの気質、心情も様々であるということ、ちょっとした事でも相手の憤慨を誘い場合によっては狂気的暴発に至ってしまう ”要因” が潜在的にはあるということです。

今回の被害者側に同乗していた奥さんが恐怖に怯えながらスマホのカメラからこのあおり運転の惨劇を撮り続けたことで、このドライバーの狂気の沙汰が公になり逮捕に至った訳です。
この恐怖の体験をなさったことで、この奥様と家族はトラウマになって未だクルマに同乗することができない状態にあるそうです。

 

誰もが、こんな理不尽なことがあって良いのかと憤りを感じますが、実際に公道で起こっている現実があります。 其々の ドライバーでしか理解できない心情 というものを思うと、相手を思いやる気持ち、気遣いはドライバーにとって欠かせないドライブテクニックの一つだと常に考えているのですが・・・・・
皆様はいかがでしょうか?   ハイ!!

 


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